勉強は、アウトプットまでがワンセット

長谷川 雄治
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勉強した「つもり」を避けるためには、アウトプットが肝心です。
学んだだけで終わらずに、メモ書きすると何が良いのか。「反芻」をモチーフにお伝えしてみました。
2026年も、よろしくお願いいたします。

もうそろそろ、お子さんの長期休暇も終わる頃でしょうか。
今年はカレンダーの並びも良く、5日の月曜日から全力でスタートダッシュを切った方もいらっしゃるかもしれませんね。

年始の挨拶回りや十日戎もまだ迎えていないし、例年通りのんびりしたいと思っていても、そうできないのは、さすがは丙午って感じですね。

とはいえ、昨年は『十日戎までは、正月気分』という記事も書いたので、今年もエッジを効かせすぎないエヴァーグリーンな内容にしておきましょう。
https://note.com/bbns/n/nabcf7137b05a

この年末年始の長期休暇を活かして、読書や勉強に取り組んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

仕事で必要となる資格試験のためだったり、純粋に学ぶことが好きだったり、新たな趣味の一環として始めた方もおられるかもしれませんね。

そんな勉強熱心なアナタに、一つだけ質問です。
「インプットしただけで、身についていますか?」

もし、今の問いに自信を持って「はい」と答えられる方は、ここまでで結構です。
ちょっとでも「ドキッ」とした方は、ぜひ最後までお付き合いください。

今回は、勉強した「つもり」で終わらせない方法をお届けします。

目次

勉強も、消化が肝心

どんな分野でも、最初の学びはインプットから始まります。
何かを見て学んだり、本を読んで知識を取り入れたり、インストラクターの動きをマネて身体を使って覚えたり、方法は違ったとしても、まずは自分の中になかったモノに触れるところからスタートします。

「取り入れる」というニュアンスは、食事とよく似ています。
特にアスリートや成長期の子どもにとって、食事が身体の成長において欠かせないという点も、勉強との共通項が見られます。

ただし、食事の場合、インプットしたら終わりではありません。
消化・吸収というプロセスを経てはじめて、栄養素がエネルギーや身体を作る材料となります。
どれだけ胃袋に詰め込んでも、消化吸収できなければ役には立たないし、栄養素を完全に取り入れることもできません。
消化活動の関係で、消化しきれなかった部分や吸収しきれなかった残りが生まれ、それを外へ出すまでが「食事」となっています。

例えば、水溶性のビタミンは加熱に弱いと言われますが、加熱して量を減らすことで沢山食べられたり、細胞壁が壊れて吸収効率が良くなる場合もあります。
逆に、木の根や樹皮のように栄養があったとしても、消化吸収に必要なエネルギーの方が大きければ、体にはプラスになりません。

つまり、大事なのはインプットの量ではなく、消化吸収できるかどうか。
身体に定着できるかどうかが、肝心です。

勉強も、全く同じです。
インプットしただけで満足していても、学びは定着しないでしょう。
参考書をどれだけ読んだところで、消化吸収が不足していれば、使える形にはなりません。

食事でも勉強でも、肝心なのは消化・吸収することであり、アウトプットまで完結させること。
入れっぱなしにせず、入れたら出す。
そこまでが勉強のワンセットです。

溜め込まずに、繰り返せ

一回インプットしたのに、すぐにアウトプットで外へ出してしまうなんて、もったいない。
入れたモノを出さなければならないのは、無駄な気がする。
その気持ちもよく分かります。

溜め込むだけでは限界が来ますし、逆にインプットを控えて蓄えを切り崩すだけでも、やはりどこかで行き詰まります。
動き出した時計は止められないように、諸行無常や熱力学第二法則といった自然の摂理には、逆らえません。

食事も同じで、一度のインプットで全ての栄養素を吸収するのが理想ですが、実際には消化しにくい繊維もあり、吸収可能な量にも限界が存在します。どうしても消化吸収しきれない残りが出てしまいます。

では、その「残り」をどうするか。
そのヒントが、草食動物の反芻に見られます。
一度消化器官へ送ったモノを、もう一度口へ戻して咀嚼し直す。
それを繰り返して、消化吸収を徐々に高めていく。
あるいは、残ったものを乾燥させて肥料として田畑に散布し、循環させるという形も挙げられます。

つまり、一回のインプットで全てを取り込むのではなく、一度アウトプットを挟んでから、再インプットするという循環を回すこと、繰り返すことが大切なのです。

勉強でも全く同じです。
沢山の参考書に手を出すよりも、一冊を徹底的に繰り返す方が身につくと言われるのは、反芻と同じ仕組みだからです。何度も繰り返すことで、難しくて理解しにくい部分を分解し、自らの血肉へ変えて行く。

それもまた、食事から学べる勉強の大事なポイントです。

予習復習がモアベター?

一回インプットしただけでは身につきにくいーーそう考えると、学生時代に何度も言われた「予習復習」も、実は「反芻」の一種だったと気付かされます。

ゲームでよく見る「スキルツリー」も同様に、既存の知識や技術に繋がる枝がなければ、新しいスキルは習得しにくくなっています。つまり、全く関係のない情報や、初めて見聞きしたモノは、習得や定着が難しくなっている、とも言えます。

だからこそ、授業の前に軽く目を通しておく予習が大事になってきます。
授業を再インプットとし、授業中の演習や帰宅後の宿題でアウトプットする。
この一連の流れが、自然とインプットとアウトプットの循環を作り出しています。

参考書や問題集でも、まずは解き方や解説に目を通し、その後で真似をしながら解く方が身につきやすいと言われます。初見の問題に挑んで時間を消耗するよりは、同じ問題を繰り返して基本の解き方、考え方を着実に身につけた方が良いということでしょう。

知らない問題に出会うことを恐れるよりも、まずは既存の問題をとことん自分のモノにする。
これもまた、学びの大事なポイントです。

アウトプットはメモでいい

ビジネス書やセミナーでは「インプットするだけでは意味がない」とよく言われます。
学んだことを行動に結びつけなければ、折角の投資も無駄になってしまう、と。

ただ実際には、どう行動すれば良いか悩んでいる間に、日々の生活や業務に忙殺されてしまい、気づけば何も出来ていない。そんな経験をしたことがある方は、きっと少なくないでしょう。

本気でやりたいからこそ、「準備したい」と考え、完璧を求めて構えすぎるあまり、先延ばしにしてしまう。こうした自縄自縛に陥るのは、アナタだけではありません。

学んだことを活かすための「行動」を、もっと簡単に考えましょう。
一番手軽なのが、「メモ」です。

ここまで述べてきたように、学習にとって重要なのはインプットそのものではなく、インプットとアウトプットの繰り返し、循環を作ること。
だから、小さなアウトプットとして、メモが活きてきます。

アウトプットと聞くと、大袈裟なレポートや計画書を思い浮かべがちですが、簡単な走り書きで十分。
ただし、後から読み返すことを考慮すると、間違って捨ててしまいそうな裏紙に書き殴るのは避けましょう。
反芻するためには、資料の保管と読み返しが出来ないと成立しませんから。

読んだ本の感想や、学んだことを自分の言葉でまとめるだけでも構いません。
先生の受け売りや引用、要約ではなく、自分なりの表現で噛み砕くことができたなら、その部分はアナタの中に定着しています。

同時に、「どこが理解できていないか」も自動的に見えてきます。
本を読むだけ、動画を見るだけでは、本当に理解したかどうかは分かりません。

理解できていなくても、ページをめくれば本は読んだ気になりますし、動画も放っておけば最後まで再生可能です。
しかし、自分の手で何が印象に残ったか、どう感じたかを書き記すと、おざなりな学びが、意義のあるモノに変えられるでしょう。

それもまた、勉強の大事なポイントです。

守るためにも、進むためにも、メモれ

業務の一環として「勉強」している場面を想像してみてください。
ただ本を開いてインプットしているだけでは、「何をしていたのか」を周囲に示すことは困難です。

口頭で「考えてました」や「勉強してました」と報告するだけでは、どうしても説得力に欠けてしまいますよね。
一方で、簡単なメモでも構わないので記録を形に残し、「ここまで考えました」や「こういうことを学びました」と示せれば、評価も理解も格段に得やすくなります。

もちろん、アナタを疑っている訳ではないでしょう。
それでも、不必要な誤解を避けるためにも、アナタ自身を守るためにも、インプットや頭の中だけで完結させず、必ず外部化しておくことは大きな意味を持ちます。

しっかり形にしておけば、胸を張って他者に見せられるだけでなく、後から振り返るときに、自分の成長を確かめる材料にもなるはずです。

また、勉強に限らず、人は自然に忘れていく生き物です。
年に数回しかチャンスのない試験や、受験料が高い資格であれば尚更、受験直後の記憶が新しいうちに、

  • どの問題で悩んだか
  • どう難しかったのか
  • どう回答したか
  • それを踏まえた自分なりの改善点など

さまざまな手応えや印象をメモしておくと、次回以降の自分を大いに助けてくれるでしょう。
どこを補強すれば良いか、何が理解できていなかったかを明確に把握できるため、一回で合格できなくても、受験した経験を次に活かせます。

徐々に忘れていくからこそ、忘れる前に対策すれば学びは強くなる。
だからこそ、いつまでも頭の中に留めるのではなく、記録として頭の外へ出しておくこと。
忘れてしまっても構わないように、外部記憶化して保管しておくことが大切です。

自分を守るためにも、効率よく前へ進むためにも、徹底してメモを残していきましょう。

インプットしたら、アウトプットを忘れずに

多くの学びはインプットから始まりますが、必ずアウトプットまでやり遂げてください。
アウトプットせずにインプットだけで終われば、それまでの学びはリセットされてしまいます。
特に一朝一夕では身につかない難しい学びほど、学んだことを都度アウトプットする習慣を身につけましょう。

アウトプットして記録を残す。自分でしっかりセーブするまでが、「勉強」の最小単位です。
インプットしたらそれを放置せず、再インプットできる仕組みを自分なりに工夫してください。

さて、年末年始の取り組みはどうでしたか?
アナタだけの学びを定着させられるよう、とことん反芻してみてください。

去年の一本目はこちら

一年前の最初の記事も、振り返ってみます? もしよろしければ、こちらもご一読ください。

幸運と必然のあいだ

年始はどうしても験を担いだり、縁起を気にしたりするところから、運気の話を色々繰り広げてみました。まだお正月気分も残ると思うので、中身があるのかないのかよく分からないお話。暇つぶしのお供にでもなれば幸いです。
長谷川 雄治
ノウハウ

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長谷川 雄治
昭和63年生まれ。大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科卒。
2011年からWeb制作に従事。コーディングやWordPressのカスタマイズ等を主に経験を積む。2013年、仮面ライターとして独立開業。マーケティングや企画、上流も下流も幅広く対応。
コーディングとコンテンツ制作の同時提供を考えるヘンな人。
BLUE B NOSEでは開発等を担当。

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