活路は盲点の中にある

長谷川 雄治
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人の脳はどうしても楽をしたがるため、盲点を作りやすい。
それに加え、元々偏りやすい世界の中で、アフォーダンスを効かせて盲点を増やしている状況です。
見えているのに、見えていないものを見て欲しい理由、前提を疑いたい理由について、簡単に述べてみました。

モーリス・メーテルリンクの童話、『青い鳥』をご存知でしょうか。
とある兄妹が、幸福をもたらす青い鳥を探しに行くというお話です。
青い鳥といっても、この間「X」にされてしまった某SNSの鳥ではありません。

方々を歩き回ったのに、青い鳥は最初から身近(自分たちの家)にいたというオチです。
視界に入っていたはずなのに、「こんなところにあるはずがない」という先入観、思い込みによって排除され、途方も無い遠回りをしてしまうことになる。

童話の『青い鳥』は最終的に鳥を見つけ出しますが、現実で「幸せ」や「理想の自分」、「天職」を探し回ったところで、死ぬまで見つけることが叶わないというのも、珍しくはありません。
実在するか分からないものを、最初から「ここにはない」と決めつけた上で見向きもせず、外に出る。
それでは、最初から見向きもしなかった「自分の手の中」にあったとしても、気付かないでしょう。

アナタが求めているもの、欲しているものは意外と身近なところ、それも目の前でなおかつ、見えているのに見ようとしていない思い込みや先入観、盲点の中にある。
だから、最初に前提条件や常識を覆し、先入観を取っ払いましょうとアドバイスしています。

今回は、なぜそんなアドバイスをするのかについて、改めてお伝えします。

目次

世の中は、アフォーダンスと偏りだらけ

世の中、特に人の手で作り出した都市社会には、「こう動きなさい」という暗黙の示唆、アフォーダンスが散りばめられています。例えば、自動販売機も自動改札も、ハサミも食事も。大半が「右手を使うこと」を前提に設計されています。

瓶やペットボトルの蓋も、暗黙の了解で蓋を右手で持って内側、親指の方向に回すと開ける、外側、小指の方に回すと閉まるように出来ています。
また、オーブントースターや電子レンジの扉は上から下へ引くか、右から左へ引きやすいよう設計されています。

ドアを押すのか引くのか、それともスライドさせる引き戸なのか。
それも把手の位置や形状で、示唆されています。

それを設計、デザインした人が「こうして欲しい」と促す以上、まずはそれに従うでしょう。たとえ左利きであったとしても、右手を使った方が都合がいいなら、多数派や慣習に逆らうことはありません。

「こうして欲しい」と促され、それに付き従って「常識」という先入観が形作られていくと、「見えない部分」、あるいは「見て欲しくないタブー」も生まれます。
目の前にあって見えているはずなのに、視認できない盲点が自然と作られていくようになっています。

それに、私たちが生きている世界、宇宙そのものが非対称性、偏りの産物です。
同じ数だけあっても良さそうな反物質や反陽子、反ニュートリノはごく僅か。
対称性が破れたことで出来ている世界の中、人の手によって更に「偏り」を生み出している。

だから、そもそも「思い込み」や「盲点」は生まれやすくなっています。
「こっちを見なさい」や「こう在りなさい」という暗黙の了解やアフォーダンス、ルールに染まるのか、時には疑い、逆らってみせるのか。そもそも、そこが個人としても社会としても難しいというのが、大前提です。

ピンチの時ほど、行動を強化しがち

先入観や思い込み、盲点が恐ろしいのは、追い詰められた状況であればあるほど、それを疑えなくなるという点にあります。
ピンチであればあるほど、それまでの行動や考え方から抜け出せず、思い込みを強化した上で視野が狭くなりやすく、ますます窮地に陥ってしまいます。

「こうしなければならない」と思い込めば思い込むほど、それに合致しない行動も思考も切り捨てられ、狭い範囲で「上手くやる」を追求することとなり、動きも思考も小さくなりがちです。
柔軟性と余裕を欠いた状態、視野狭窄に陥った状態で本当にピンチを脱出できるでしょうか。
答えはもう、ご存知のはず。

ブラックスワンが窮地に現れるのも、盲点や見落としを疑わなくなる上に、視野が狭くなるから。
「見えていない」から、ずっと身近にあったはずの小さな瑕疵が致命傷になりかねない。
だから、ヤバいと思った時ほど、まずは立ち止まること。冷静になって思い込みを疑うこと。
見えているのに切り捨ててしまっている常識や前提条件といった盲点の中に、実は活路が隠れているかもしれません。

「どうにもならない」が、全てを鈍らせる

追い込まれた状況で「これしか出来ない」と、思考も行動も柔軟性を失った小さな取り組み、選択肢しか選べなくなると、ますますジリ貧から抜け出せなくなってしまいます。
そんな状況で「どうにもならない」と諦めてしまうと、状況は更に悪化します。

「なんとかなるかも」という前向きな気持ちで心の余裕を取り戻し、動きや思考にも柔軟性を取り戻すこと。顔を上げて視野を広くすること。
追い込まれた状況、ピンチをどうにかしたいのなら、本当に「どうにもならない」のかを冷静になって見つめること、疑うことから始めてみることをオススメします。

「どうにかなるかも」と思えれば、大胆な行動も取れるでしょう。
小さな取り組みだと小さな収穫しか得られませんが、大きな動きには大きな見返りが期待できるかもしれません。

まずは、心も体も頭も、伸び伸びと大きく使うこと。
その環境を作り出しましょう。

前提を疑えば、リソースが増える

「これは動かせない」と思い込んでいる前提に対し、思い切って「どうにかならないか」と疑ってみる。担当者がいるのなら、「何とかなりませんか?」と条件を擦り合わせながら相談してみると、意外と動かせたりするものです。

動かせないと思っている前提や条件を取っ払い、見えているのに見えていなかった盲点を取り除ければ、その分フィールドや導入可能なリソースが増えるでしょう。
可動域を狭くしてしまっている要因を取り除き、広いフィールド、潤沢なリソースを目一杯使って、やりたかったことに取り組んでみる。

それをやるためにも、前提が本当に動かせない前提なのかを疑ってみる。
本当にどうにもならない壁なのか、少しでも崩せないかを検討してみる。

そうすると、今まで見えていなかった「青い鳥」が姿を表すような気がします。
だから、追い詰められた時ほど、まずは盲点、見えていない部分を見ていただきたい。
そういう思いで、柔軟な思考を促したり、前提を疑うような提案を心掛けています。

真面目に自分を追い込まない

前提や常識を疑わず、「こうしなければならない」と限られた選択肢の中で真面目に創意工夫しようと思っても、できることが限られます。
真面目な正攻法である事が望ましくても、自分を追い込むだけであれば、時には違う選択肢を考えてみても良いのではないでしょうか。

時にはあえて不真面目に。屁理屈やインチキを織り交ぜながら、法令や公序良俗に反しない範囲で全ての手段、選択肢や道具を活用したって構いません。
自分も「それはやらない」と思って切り捨てているのであれば、相手も周りも「あっ」と驚くはず。
時には軽やかに、「変化」の一手を選んでみましょう。

そして、もし「これは手を出さない」と目を背けた理由、選択肢を切り捨ててしまった理由が、「痛い」や「苦しい」、「難しい」という障壁、茨の道が目の前に広がっているからなのであれば、思い切ってその先に突き進んでみるのも良いかもしれません。

アナタが「そっちに進みたくない」と思うのなら、他の人も自然と避けて通ります。
多少の苦痛や苦行を耐え、乗り越えることさえできれば、その困難な道のりそのものが自然と参入障壁として立ちはだかってくれます。

簡単に踏み入ることはできない禁忌の先へ。
思い切って進んでみては、いかがでしょうか。

プロメテウスの火も使い方次第

積極的に常識を疑ってみよう、不真面目に前提を覆してみようと唆すなんて、トリックスター的なことをしています。神の元から火を盗み、人に与えたプロメテウスのように罰せられるかもしれませんが、周囲に配ったプロメテウスの火をどう使うかは、受け取った人次第です。

その火を使うと、意外と簡単に「案ずるより産むが易し」になることもあります。
変えられないと思い込んでいるもの、目の前にあって見えていない盲点、選択肢を、前提を疑って手にすること、思い切ってタブーを破ってみることで、「どうにもならない」というジリ貧の状況、思い込みの罠から簡単に抜け出せるかもしれません。

難しそうと思っていること、最初から切り捨てている選択肢と向き合って、手を出してみること。
前提条件が、相談次第では絶対的な要件じゃなくなるというのも、よくある話。
まずは自分の常識や先入観、見えている世界を疑いましょう。

冷静になって視野を広げ、松明を掲げて明るくしてみれば、状況打破の答えは意外と近くで眠ってます。

壁を壊して、気楽に行こう

「どうにもならない」と思い込まされていた世界、壁を突き崩すことで、気持ちは何倍も楽になります。
冷静になって周りを見渡し、呼吸を整えて前向きになるだけで、「不真面目な選択肢」も自ずと湧き出てくるでしょう。

積極的に前提を疑い、真面目な正攻法以外もご提案したがる私たちと共に、気楽で前向きなWebサイト制作やWebマーケティングに取り組んでみませんか?

「絶対」や「あり得ない」を打ち捨てて、絶望感や暗い想いまで払拭できるかもしれません。
私も気楽に考えたい、活路を見出したいという方は、いつでも気軽にご相談ください。

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長谷川 雄治
昭和63年生まれ。大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科卒。
2011年からWeb制作に従事。コーディングやWordPressのカスタマイズ等を主に経験を積む。2013年、仮面ライターとして独立開業。マーケティングや企画、上流も下流も幅広く対応。
コーディングとコンテンツ制作の同時提供を考えるヘンな人。
BLUE B NOSEでは開発等を担当。

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